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円より子国政報告会2008
「世界経済・金融危機 日本の戦略は」 声明
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米国のサブプライムローン問題に端を発する国際金融の混乱は、世界経済を100年に一度と言われる未曾有の危機的状況に追い込んでいる。その影響は各国の実体経済に及び、わが国でも中小企業の倒産がこの年末かなりの件数に上り、非正規雇用者のみならず正社員の失業も増加すると予想される。こうした事態に早急に対処し、世界を大不況の瀬戸際から救うために、強力な政策を迅速に実行することが求められる。
今回の金融危機は、低所得者に対して高額の住宅融資がなされたことが直接の発端であったが、その過剰な資金は、わが国の超低金利による円キャリートレードや、貿易黒字国によって蓄積されたマネーが米国に還流して生み出されたものであった。つまり、今回の経済・金融危機の背景には、経常収支の世界的な不均衡の存在がある。危機の本質的な解決のためには、その不均衡を解消しなければならない。
そのためにも、わが国は、米国への輸出に過度に依存するのではなく、内需を拡大すると同時に、新興国との繋がりを強めていくような経済構造に改めていくことが求められる。その際、日本独自の文化を活かし、価格設定力のある新技術や新製品を生み出すと共に、今後も経済成長が見込める新興国の需要を、わが国経済の牽引力につなげなければならない。中小企業が培ってきたノウハウが、新興国における活動にうまく活かせる仕組みが必要である。わが国経済は、今後しばらくの間、輸出産業の不振など厳しい状況が予想されるが、人的資源の豊かさを考えれば内需拡大への転換は十分に可能であり、円高は人々の生活を豊かにするチャンスでもある。
加えて、21世紀にふさわしい生活・企業環境と国土造りに集中するべく、環境改善、省エネ、教育、医療、住宅、情報通信、輸送システム、防災などの新たな社会資本や、新たな技術の研究開発に大胆な投資を行い、今後の成長を欧米先進国並みのスピードに回復させることが必要である。旧来の産業構造を温存して、膨大な借金のみを残した過去の硬直的な財政政策の誤りを繰り返すべきではない。
同時に、経済の歪みを是正するために、構造改革は必要であるが、安定した雇用が破壊されて貧困の世代間連鎖すら指摘される状況に鑑みれば、行き過ぎた市場万能主義・効率至上主義は見直されるべきであり、新たな経済構造への移行を円滑に進めるためにも、抜本的雇用対策など充実したセーフティ・ネットの整備が必要である。
依然として世界のGDPの約1割を占めるわが国は、その国富を活かせば世界を救う力が十分にある。その力を信じ、厳しい冬の時代を切り抜けようではないか。
2008年12月1日
参議院議員
円 より子
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