寡婦(夫)控除という制度があります。配偶者と死別・離別して、生計を一にする子がいたり、所得が500万以下の場合所得控除されるのです。

ところが未婚の母の場合は、その制度が適用されません。ひとり親家庭は、それでなくても所得が少ないのに(未婚の母の場合、年177万円)、未婚というだけで税制上の優遇策もない。これは長い間、未婚で子どもを産むなんてと、懲罰的に適用されなかったと言っていいでしょう。

嫡出子と非嫡出子という違いを作り、相続差別をしてきたのと同じ構図です。どういう親の元に生まれても子どもは子ども。なぜ一人一人の子どもを大事にするという発想ができないのでしょう。寡婦控除を適用すると言わず、同じ額を未婚の母にも控除する形に来年からなりそうだということですが、なぜ「未婚」ということにそんなにこだわるのか。

フランスなど法律婚より事実婚の方が多いし、ひとり親も未婚の母も父も「家族政策」の中に当然入っていて、所得に関係なく、どの子どもも20歳になるまで国からしっかり支援があります。一人目は20年間で600万、2人目は1900万円、3人目は3900万円(日本は一人も二人も関係なく400万円)。親の立場での分断はなく、経済支援以外にも、保育、教育すべてに「家族政策」が行き渡っています。だからこそ1.66まで下がった出生率が15年ほどで2.0まで回復したのです。

日本は「子ども」も「家族」も分断し、「ポイント・オブ・リターン」を迎えていても、未婚の母を罰する気持が残っているようでは少子化の流れを止められないのではないでしょうか。

「伝統的家族」に反する未婚の母は罰せられている?