安倍政権下で非正規雇用が増えたが、その人たちの多くが、今回のコロナにより失業または減収で厳しい生活を強いられています。景気の動向や災害、感染症などに左右され易い不安定な雇用を改める契機になるかと思われた最高裁判決が、立て続けに3件ありました。

大学で秘書として働いていた女性は、正職員同様のフルタイムで、土日勤務もあり、庶務的な仕事だけでなく、教授の発表用資料を作るなど仕事量も多いのに、賃金は正職員より低く、ボーナス、有給休暇はなかったといいます。彼女の訴えは大阪高裁では、労働契約法20条により、ボーナスと休暇が正職員との間に格差があり、不合理だと認められました。ところが、最高裁で不合理とは認められないと。東京メトロの子会社の契約社員らが求めていた退職金についても、高裁では一部認められたのに、最高裁はここでも、非正規側の主張を退けました。そして、日本郵便の契約社員らが求めていた扶養手当や病気休暇は原告側の主張を認めました。

明暗を分けたのは、原告の働き方と個別事情だと報じられていますが、敗訴した人だけでなく、非正規雇用で働く多くの人は納得がいかないのではないでしょうか?結婚出産育児で仕事を辞めざるを得なかった女性たちが、再就職後、ほとんど非正規の職しかなく、夫と離死別すれば、一挙に生活できなくなるケースを多く見てきました。今の子どもの貧困の原因の多くがここにあるのです。最近は女性だけでなく、男性の非正規も増え、結婚出産をためらう原因すなわち少子化の原因になっています。

最高裁判事は毎日、黒塗りの車で送り迎えされ、高給と豪華な宿舎を提供され、非正規の人たちの無念さはわからないのではないかとまで思いたくなります。どんな人が最高裁判事なのか。私たちも無関心すぎる。衆議院選の時に国民審査がありますが、判断しにくいですよね。判事を選ぶ時、推薦された人を国会で意見を聞いてから承認するかしないかを決めるという制度に変えてもいいのではないかと思います。

最高裁判事、国会で承認不承認を決めたら?