「女子たちへ」の41回分は実は昨秋までにすべて書き終っていました。その後、総選挙があり、民主党は大惨敗。その総選挙に何と私まで駆り出されて杉並区(東京8区)から出馬し落選。その後始末と、夏の参院選準備に追われていたのですが、どうも世の中おかしい。アベノミクスをほめすぎていている。その上、改憲の動きまである。そこで予定していた「女性のライフスタイル」を途中で切りあげ、衆院選出馬の背景と安倍政権への異論反論を書きたいと思います。

 

昨年10月にようやく参院選の公認内定が出て、名刺にも「公認内定候補」と書き、準備も公けにできると思った矢先、党の選対委員長から電話があったんです。
「杉並って石原軍団の応援があって自民党候補の強いところだから、誰も出てくれないんだ。円さん、参院選の公認内定はそのままでいいから何とか出てもらえないかな。

公認はそのまま生きるから、ということは衆院選負けるの承知で出てくれということです。それも12月4日から選挙戦が始まるというのに電話は11月27日の夕方。

私は東京10区(豊島区と練馬の1部)から出ている江端貴子さんをどうしても勝たせたくて応援日程も組んでいたのですが、彼女の横に立って演説するより、杉並区で民主党の票を何万票かとったほうが逆風下の民主党のためになると考えたのです。

相当な逆風下でしたが、東京では海江田、菅、長妻、長島、松原、小宮山さんは小選挙区で勝てるだろうから、惜敗率で江端さんを押し上げられると思ったのです。

結果は東京も大惨敗で、小選挙区で勝てたのは長妻、長島さんだけでした。それでもたった12日間の選挙戦にしては善戦だったんですよ、自分で言うのもなんですが。

だって、公選ハガキもポスターもできあがったのは2日前。事務所は3日前に見つかって契約できたものの、足もと見られて3週間で300万円の家賃。契約の日にオーナーに「もう100万出してくれ」と突然言われたり。

公示の当日、「さあ選挙カーに乗って元気にマイクをにぎろう」としたら、マイクは故障。こんなことの連続で、うちのスタッフは自宅に帰れず荻窪のビジネスホテルに連泊する状況でした。

私は朝の7時から駅前に立ってビラを配るんですが、とにかく去年の12月は寒かった。通勤で改札に急ぐ人たちはみんな両手をポケットに入れて「じゃま」とばかりに私など無視。「民主党なんて嫌いだ」と顔をしかめてよける人や、私の顔に当たるほど怒りの手つきで払いのける人もいる。

そのうち手袋をせずにビラを手渡しているから、手先はまるで凍傷。そんな時にビラを受けとってくれる人がいて、握手を求めると手袋をとって握手してくれる。「あっ、手袋そのままで」と言っても、とって握手してくれ「冷たい手をして。頑張れよ」と。神様みたいに思えました。そういう神様が5万4881人もいて下さったんですね。

投開票日の翌日から、お礼にまわりたかったくらい、ありがたくて涙が出ました。もちろん、全員の人は知らない。でも駅でお礼の挨拶をしたい。そう思ったのですが、党内のもろもろの事情でそれが叶わず、ならば知人には手紙、未知らぬ人にはホームページでと思ったのですが、これはお礼を書くと公選法違反になるとのこと。公選法ってつくづく変な制度です。

とにもかくにも2012年は終って、新年になったものの、民主党の支持率は最悪。そのうえ、たまたま世界的に株価があがり始めただけなのに、アベノミクスやらがほめそやされて、誰も彼もが安倍政権にすりより、異を唱えるとにらまれそうな変な雰囲気。

私はにらまれても平気。アベノミクスはアブナイミクスだということをしっかり言わなくちゃ。3月19日、日銀の白川総裁の退陣の記者会見で「円安だけで競争力が高まるわけではない」と次期総裁らの金融強化や安倍さんのやり方を牽制しましたが、私もその通りだと思っています。

 

第37回はここまで。
次回5月14日の「危険な時代」②
「vol.38 物価を2%上げるって困るのは庶民よ」に続きます。

vol.37 『危険な時代』 ①「突然の衆院選出馬」