映画大好き人間の私、でもなかなか観に行けない。
やっと正月明けに、ドローン時代の戦争を描く『アイ・イン・ザ・スカイ』(ギャビン・フッド監督)を観ました。
副題は「世界一安全な戦場」。

6年間探し続けたテロリストがようやくナイロビで見つかった。彼らを攻撃殺害するため実行ボタンを
押そうとするのはアメリカにいる軍の将校。しかし、テロリストが潜伏している家のすぐ外で母親が焼いた
パンを売り始めた少女がいることに気づく。このままボタンを押せば、その少女は巻き添えになって命を
失うかもしれない。しかし、自爆テロを準備しているテロリストを今、攻撃すれば、何十人又は何百人もの
自爆テロの犠牲者を出さなくて済む。その判断をし命令を下す人間たちとボタンを押す人間は「戦場」から
遠く離れたアメリカとイギリスにいる。彼らは安全な場所にいるのだ。鳥や虫の形をした最新鋭のドローンが
見せるナイロビの現実と、責任をなすりつけあい、1人の少女の命か何百人か。
葛藤しつつも、数字のマジックを使いながら、今しかないと考える人たちとの対比が鮮やかすぎる。

暖かく穏やかな東京のお正月とあまりに異なるナイロビ。
シリアでもトルコでも今、世界のあちこちで戦争が起きている。
その現実に慄然としながら、私たちもまた安全な場にいて憂えているだけの人間でしかない。

ドローンの戦争